Fintentz

金融用語

量的引き締め(QT)

供給したお金を回収し市中の流動性を減らすこと

量的引き締め(QT)は、中央銀行がこれまで買い入れてきた国債などを売ったり、償還が来ても買い直さずに放置したりして、市中に出回っていたお金を回収する政策です。大量にお金を供給した量的緩和(QE)の逆方向です。

仕組みはこうです。中央銀行が債券を買うとその代金が市中に流れ、流動性が増えます。逆に償還を迎えた債券の代金を受け取って再投資しなければ、その分のお金は中央銀行に戻って消えます。この過程が静かに積み重なることで、市中に回るお金の総量が減っていきます。

なぜ行うかというと、金利だけでは足りないことがあるからです。政策金利は短期の金利を動かしますが、長年供給されたお金は長期金利や資産価格に残り続けます。QTはその積み上がった流動性を直接減らし、物価と資産の過熱をともに抑える役割を果たします。だから利上げとQTはたいてい同じ時期に並行して進みます。

負担も大きいです。市中の流動性が減るとリスク資産が先に押され、とくに借入を伴う不動産やリート、利益より成長期待で上がった株が敏感に反応します。そのため市場はQTのペース(毎月どれだけ減らすか)と終了時期のシグナルを神経質に見ます。急いで減らすとどこかで資金が枯れる事故が起きかねないため、中央銀行もふつうは慎重に進めます。

前の用語減資次の用語基軸通貨